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2007年5月28日 (月)

『17歳のための世界と日本の見方』(松岡正剛/春秋社)

『17歳のための世界と日本の見方 セイゴオ先生の人間文化講義』(松岡正剛/春秋社)

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もくじ

第一講 人間と文化の大事な関係……3

「関係」は変化しやすい◎「編集」とは何か
「情報」を区切る◎聞こえない風鈴--文化感覚距離
ノックの文化、匂いの文化◎文化と差別◎七メートルの境界線
文化の柔らかいセンサー◎感覚のコミュニケーション◎生命は情報である
サルが立ったらヒトになる◎ヒアとゼアの世界
ネオテニーと成長◎発情期を失った人間
三つの脳の矛盾が文化を生んだ◎母型のちがいと文化のちがい

第二講 物語のしくみ・宗教のしくみ……61

物語と言語◎語り部の記憶◎物語の母型
英雄伝説の三段構造◎『スター・ウオーズ』大成功の秘密
宗教編集者の誕生◎ツァラトゥストラは、かく語った◎モーセと契約
ユダヤ教の光と闇◎アーリア人の大移動--東洋的宗教の誕生
カルマとジャイナ教◎ブッダの生涯◎ブッダの悟りと「縁起」
中国仏教の特徴◎「礼」と「仁」--儒教の考えかた
「無」に遊んだ老荘思想◎一神教と多神教◎「理性」と都市の文化
ヘレニズム文化による世界拡張

第三講 キリスト教の神の謎……135

生と死の問題◎イエス・キリストとは何か……謎・その1
ユダヤ教の歴史(復習です)◎死海文書は誰が作ったか……謎・その2
キリスト教を編集したパウロ◎それでは「神」とは何か……謎・その3
神学の編集作業……謎・その4◎アウグスティヌスの告白……謎・その5
「情報」をつなぐ修道院……謎・その6◎「受苦」と聖性……謎・その7
もう一つの流れ--イスラム教◎「悪」もキリスト教の産物……謎・その8
魔女というコントロール……謎・その9

第四講 日本について考えてみよう……199

日本らしさとは何か--「コード」と「モード」
日本の神話に戻ってみる◎イザナギとイザナミに始まる
日本神話からわかること◎国の歴史を編集する--神話と言語
カミとホトケの戦い◎とこの漢字、おんなの仮名文字
日本的感覚の編集--もののあはれ◎極楽への道すじ
旅する西行◎ 遊行のネットワーク◎「あはれ」から「あっぱれ」へ
親鸞の教えに学ぶ◎女人結界と悪人正機説◎連歌の影響力
禅の感覚と「引き算」の魅力◎夢幻と現実の境目で--幽玄の能

第五講 ヨーロッパと日本をつなげる……281

「異教の知」--ルネサンスの幕開け◎神秘のヘルメス思想
中世の夜明け◎「ゆがみ」と「ねじれ」の宇宙--バロック文化
二つの宇宙をもつ社会◎人間は“マクロとミクロ”を考える葦
サロン文化と〈負〉の方法◎禅宗から法華へ◎ルネサンスの利休
バロックの織部◎毎日が“ハレ”--悪場所の誕生
世界が町の中でも見えてくる◎文化とは“タラコスパゲッティ”

おわりに……357

イラストレーション 松岡正剛
扉写真 中道淳

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足し算の“文明”。引き算の“文化”。

「世界と日本の見方」卒業試験実施中!
設問に答えていただくともれなく、
単位修得証書(シリアルナンバー入り)をプレゼント。
さらに優秀賞としてセイゴオ先生のコメントと、
副賞をさしあげます(期間限定)。
2月上旬より弊社WEBにて試験開始!
くわしくはhttp://www.shunjusha.co.jpまで。

……なぜか日本人は仏教のことも、着物のことも、三味線のことも知らなくなってしまったのです。伊勢神宮や床の間や、連歌や国学や日本の数学者のこともあまりよくわかってはいません。それだけではなく、日米安保条約が何を足枷にどのくらい続くのか、中国がどんな現代史の中にいるのか、世界中のマグロがどういうふうにつながっているのか、そういうこともよくわからない。いったいこういうなかで、私たちは何を感じたり、考えたりすればいいのか……[本文より]

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奥付

松岡正剛(まつおか せいごう)
1944年、京都生まれ。早稲田大学出身。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授をへて、編集工学研究所所長、ISIS編集学校校長。情報文化と情報技術をつなぐ研究開発に多数携わる。日本文化研究の第一人者でもある。おもな著書に『日本流』『日本数寄』『知の編集工学』『遊学』『花鳥風月の科学』『フラジャイル』『空海の夢』『山水思想』『松岡正剛千夜千冊』(全七巻+特別巻)『日本という方法』ほか多数。
「松岡正剛の千夜千冊・遊蕩篇」更新中(http://www.isis.ne.jp/isis/)。

17歳のための
世界と日本の見方
セイゴオ先生の人間文化講義

2006年12月25日 第一刷発行

著者……松岡正剛
発行者……神田 明
発行所……株式会社 春秋社
装丁……美柑和俊
印刷所……萩原印刷株式会社

ISBN 4-393-33265-2

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2007年5月17日 (木)

『芸術の意味』(ハーバート・リード著・滝口修造訳/みすず書房)

『芸術の意味』(ハーバート・リード著・滝口修造訳/みすず書房)

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目次

I
1 芸術の定義……11
2 美感……12
3 美の定義……12
4 芸術と美の区別……13
5 直感としての芸術……14
6 古典的な理想……14
7 画一的でない芸術……15
8 芸術と美学……16
9 形態と表現……17
10 黄金分割……18
11 幾何学的調和の世界……19
12 歪曲……20
13 パターン……22
14 個人的な要素……23
15 パターンの定義……23
16 形態の定義……24
17 絵を見るとき何が起こるか……25
18 感情移入……25
19 感傷……26
20 形態の必要……27
21 内容……27
22 内容のない芸術・陶器……28
23 抽象芸術……29
24 ヒューマニスティックな芸術・肖像画……29
25 心理的な価値……32
26 芸術作品の諸要素……32
26 a線……34
26 b調子……36
26 c色彩……39
26 d形態……40
27 統一……45
28 構造上の素因……47

II

29  原始芸術……49
30 ブッシュマンの絵画……50
31 原始芸術の意義……53
32 有機的な芸術と幾何学的な芸術……53
33 有機的な原理と幾何学的な原理の混淆……55
34 芸術と宗教……56
35 芸術とヒューマニズム……58
36 農民芸術……59
37 国家的な芸術・エジプト……62
38 コプト芸術……63
39 ピラミッド……64
40 エジプト彫刻……65
40 a先コロンビア芸術……66
41 歴史的様式の起源……70
42 中国の芸術……70
43 ペルシアの芸術……75
44 ビザンティン芸術……78
44 aケルト芸術……80
45 キリスト教芸術への接近……82
46 物質的な力と非物質的な力……83
47 教会の影響……84
48 ゴシック芸術……85
49 イギリスの芸術……86
50 文芸復興期の芸術……86
51 イタリアの巨匠の素描……87
52 素描芸術……88
53 知的芸術……89
54 リアリズム……91
55 文字通りのリアリズムと描写的なリアリズム……92
56 自然主義……94
57 リューベンス……96
58 エル・グレコ……100
59 バロックとロココ……101
60 バロックの定義……103
61 ロココの定義……105
62 ロココ芸術の本質……106
63 風景画……108
64 イギリスの伝統……111
65 ゲーンズボロ……113
66 ブレーク……115
67 ターナー……121
68 芸術と自然……126
69 コンスタブル……128
70 ドラクロワ……129
71 印象派の画家たち……135
72 ルノアール……138
73 セザンヌ……140
74 ヴァン・ゴッホ……144
75 ゴーガン……147
76 アンリ・ルソー……149
77 パブロ・ピカソ……151
78 シャガール……154
79 民俗的な要因……154
80 抒情と象徴主義……155
80 a表現主義……156
81 パウル・クレー……161
81 aマックス・エルンスト……164
81 bサルヴァドール・ダリ……166
81 c近代彫刻……169
82 ヘンリー・ムーア……174
82 aバーバラ・ヘップウァース……178

III

83 芸術家の立場……183
84 トルストイの立場……183
85 トルストとウァーズウァース……184
86 別の立場--マティスの立場……184
87 伝達--感情と理解……186
88 芸術と社会……188
89 造形の意思……188
90 究極の価値……189
訳者のノート……190
人名索引

図版目次

1 青銅器 中国(周)前12-3世紀 ワシントン スミソーニアン・インスティテューション、フリーア美術館
2 鵞鳥にのるアフロディテ 白地に彩猫(キュリックス)ギリシア 前5世紀 ロンドン 英国博物館
3 海をわたるオリオン 青銅柄鏡 エルトリア 前500年ごろ ロンドン 英国博物館
4 聖餐杯 銀鍍金 イギリス 1350年ごろ ハムストール・リドウェア教会
5 壺 中国(宋)960-1279年 ロンドンヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
6 オーセベールの船の木彫柱 ヴァイキング 800年ごろ オスロ 大学美術館
7 竜形の透彫硬玉 中国 周(前12-3世紀)ラザースタン・コレクション
8 象牙彫板 ヒスバノ・モレスク 10世紀末 ロンドン・ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
9 キリスト降架 象牙浮彫 スペイン 11世紀 ロンドン・ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
10 葛飾北斎 富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 色彩木版画 ロンドン・ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
11 マックス・エルンスト 太陽と森 1926年
12 青年 大理石浮 イタリア 16世紀 ロンドン・ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
13 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ 青年の肖像 ケルン ヴァルラフ・リヒャルツ美術館
14 レンブラント よきサマリア人  1648年 パリ ルーブル美術館
15 エル・グレコ 聖モーリスの改宗 1581-4年頃 スペイン エスコリアル僧院
16 肖像 ミイラ棺より ファイユウム出土 エジプト ローマ統治時代 1-3世紀 ロンドン ナショナル・ギャラリー
17a 馬 緑色大理石 中国 唐?(618-906年) ロンドン ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
17b 虎 金 シベリアまたは中国(漢) 前2世紀? ラザースタン・コレクション
18a 野牛 岩陰線刻画 石器時代(オーリニャック期) 前20,000年? フランス ラ・グレーズ
18b ブッシュマンの岩面彩画 ツィサブ峡道(南西アフリカ ブランドバーグ)
19 鹿  青銅 イベリア 前8世紀または7世紀 ロンドン 英国博物館
20 ティルマン・リーメンシュナイダー アダム(部分)石 1491-3年 ドイツ ヴュルツブルク マリア寺
21 木彫仮面 アフリカ象牙海岸
22 アメン・エム・ヘト三世頭部 黒曜石 エジプト 第12王朝(前1995-1790年)
23 人形土器 メキシコ タラスカン ヘンリー・ムーア・コレクション
24 トルソー 青銅 ギリシア 前500年ごろ フィレンツェ 考古学博物館
25 石像 イギリス 13世紀末 ウィンチェスター大寺
26 金華山織 ペルシア 17世紀初め ロンドン ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
27 カナの奇蹟 象牙浮彫 コプト期 6世紀 ロンドン ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
28 怪獣キミーラ 青銅 エルトリア 前5世紀 フィレンツェ 考古学博物館
29 牧杖の先端  象牙 イギリス 12世紀 オックスフォード アッシュモーリアン美術館
30 御告げ モザイコ細密画 ビザンティン 13-14世紀 ロンドン ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
31 アブラハムの犠牲 詩篇飾絵より イギリス 1175年ごろ グラスゴー ハンテリアン美術館
32 「ケルスの本」の初頭文字装飾 ケルト期 8世紀 ダブリン トリニティ大学
33 アゴスティーノ・ディ・ドゥッチオ 聖母子 大理石浮彫 イタリア 15世紀 ロンドン ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
34 ピエロ・デルラ・フランチェスカ キリスト笞刑 ウルビノ パラッツォ・ドゥカーレ
35 エル・グレコ 商人を神殿より逐うキリスト ろんどん・ナショナル・ギャラリー
36 ミケランジェロ キリスト埋葬 1495年ごろ ロンドン ナショナル・ギャラリー
37 リューベンス 死せるキリスト アンヴェール 王立美術館
38 ヤン・ファン・アイク 聖痕をうける聖フランシス フランドル派 1438年ごろ トリノ ピナコテーク
39 ヒエロニムス・ボッシュ 羊飼いの礼拝 ケルン ヴァルラフ・リヒャルツ美術館
40 ビサネルロ 馬の習作 素描 パリ ルーブル美術館
41 鮪 ガラス ヴェネツィア 17世紀 ロンドン ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
42 ロレンツォ・ベルニーニ ベーカー氏胸像 ロンドン ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
43 フランツ・アントン・ブステルリ 磁器人形 ニンフェンブルク 1760年ごろ ハンブルク 美術工芸博物館
44 クロード 人物のいる風景 ロンドン ナショナル・ギャラリー
45 アンリ・ルソー 蛇つかいの女 パリ ルーブル美術館
46 ジョン・コンスタブル 海辺 ボストン美術館
47 J・M・W・ターナー 吹雪・港口沖の蒸気船 1842年 ロンドン ナショナル・ギャラリー
48 ウィリアム・ブレーク 反逆の天使をめざます悪魔 水彩素描 1808年 ロンドン ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館
49 ユージェーヌ・ドラクロア  嵐におどろく馬 ブダペスト 美術館
50 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ 糸杉 ロンドン ナショナル・ギャラリー(ミルバンク)
51 ポール・セザンヌ ポントワーズのムーラン・ド・クールーブル1879-82年 ベルリン国民画廊
52 ポール・セザンヌ 本をもつ婦人 1900-4年ごろ 旧ヴォラール・コレクション
53 ピエール・オーギュスト・ルノワール 浴女 1881年
54 エドガー・ドガ 髪を梳く女たち 1875-6年ごろ
55 マックス・ベックマン 髪を梳く女 1928年
56 ポール・ゴーガン 母性 1896年ごろ ニューヨーク アドルフ・ルイゾーン・コレクション
57 マルク・シャガール たそがれ時 1938-43年 パリ 某氏蔵
58 アンリ・マティス モデルの休息 1916年 ワシントン フィリップス記念画廊
59 パウル・クレー 囀る機械 1922年 ニューヨーク 近代美術館
60 ジャック・リプシッツ バーバラ 青銅 1942年 ニューヨーク ブックホルツ・ギャラリー
61 バーバラ・ヘップワース 彩色木彫 1944年 アシュリー・ハヴィンデン・コレクション
62 パブロ・ピカソ 鏡を見る女 1932年 ニューヨーク 近代美術館
63 ヘンリー・ムーア 三人の立像 ダーリー・デール石 1947-8年 ロンドン州会
64 サルヴァドール・ダリ 風景-記憶の固執 1931年 ニューヨーク 近代美術館
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11頁 装飾金具 青銅  中央アジア? ラザースタン・コレクション
49頁 装飾金具 青銅 中央アジア(サルマート人?)前3-2世紀 ロンドン 英国博物館
183頁  茨のなかに裸足で踏みこむ「肉欲」 ブルデンティウスの「プシコマキア」の彩色写本より イギリス 11世紀 ロンドン 英国博物館

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奥付

著者略歴
(Herbert Read, 1893-1968)
イギリスの詩人、文学批評家、美術批評家。ヨークシャー州の農家に生まれた。青年時代、ブレイク、ブラウニンゲ、リルケらの影響を受けた詩人であったが、第一次大戦に出征し、帰還後ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館勤務中、所蔵品の解説をしたことが動機で美術批評家としての活動を始める。彼の美学思想はフロイトの精神分析とくにユングの無意識学説の影響を最もふかく受けている。美術批評家としての彼の活動の範囲は広く、主著は文学批評もふくめて殆ど邦訳がある。その主なものは造型美術に関しては『今日の絵画』(新潮社,1953年)『インダストリアル・デザイン--芸術と産業』(1957)文学批評に関するものでは『散文論』(1958,1967)『文学批評論』(1958)『詩についての8章』(1956,以上みすず書房)などのほか『自伝』(法政大学出版局,1970)がある。

訳者略歴

滝口修造(たきぐち・しゅうぞう)1903年富山県に生まれる。1931年慶応義塾大学文学部英文科卒業。詩人・美術評論家。著書『近代芸術』(初版1938,新版・美術出版社,1962)『16の横顔・ボナールからアルプへ』(白揚社,1955)『点』(1963)『余白に書く』(1966)『画家の沈黙の部分』(1969,以上みすず書房)『寸秒夢』(思潮社,1975)。1979没。

ハーバート・リード
芸術の意味
滝口修造訳

1966年6月30日 第1刷発行
1980年7月10日 第16刷発行

発行者 北野民夫
発行所 株式会社みすず書房
本文印刷 精興社
扉・カバー印刷所 栗田印刷
口絵印刷所 半七印刷
製本所 鈴木製本所

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2007年5月 1日 (火)

『重力と恩寵』(シモーヌ・ヴェイユ/ちくま学芸文庫)

『重力と恩寵』(シモーヌ・ヴェイユ/ちくま学芸文庫)

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目次

重力と恩寵……9
真空と補償作用……15
真空を受け入れること……24
執着から離れること……27
充たすものとしての想像力……35
時間を捨て去ること……39
対象なしに望むこと……43
〈われ〉……49
脱創造……59
消え去ること……72
必然と服従……77
幻想……90
偶像礼拝……104
愛……106
悪……117
不幸……135
暴力……144
十字架……147
秤と梃子……156
不可能なもの……160
矛盾……166
必然なものと善とのへだたり……175
偶然……179
愛すべきものは不在である……182
清めるものとしての無神論……189
注意と意思……192
訓練……203
知性と恩寵……210
読み……218
ギュゲスの指環……223
宇宙の意味……227
中間的なもの……236
美……241
代数……249
社会的烙印を…… ……253
大怪獣……259
イスラエル……270
社会の調和……278
労働の神秘……290

解題 ギュスターブ・ティボン……297
訳者あとがき……353
ちくま学芸文庫版訳者あとがき……367
年譜……371
参考文献……379

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裏表紙

「重力」に似たものから、どうして免れればよいのか? --ただ「恩寵」によって、である。「恩寵は満たすものである。だが、恩寵をむかえ入れる真空のあるところにしかはいって行けない」「そのまえに、すべてをもぎ取られることが必要である。何かしら絶望的なことが生じなければならない」。真空状態にまで、すべてをはぎ取られて神を待つ。苛烈な自己無化への意思に貫かれた独自の思索と自らに妥協をゆるさぬ実践行為で知られる著者が、1940年から42年、大戦下に流浪の地マルセイユで書きとめた断想集。死後、ノート(カイエ)の形で残されていた思索群を、G・ティボンが編集して世に問い、大反響を巻き起こしたヴェイユの処女作品集。

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カバー折り返し

シモーヌ・ヴェイユ
(Simone Weil)

1909-43年。フランスの実存的思想家。ユダヤ系医師の家庭に生まれる。高等師範学校卒業後、高等中学校の哲学教師となる。1934年から1年間アルトストム、ルノー等の工場で労働、スペイン内戦では人民戦線側について戦う。38年、ソレム修道院で「キリストの受難」の思想を学びとる。40年のパリ陥落後、マルセイユでペラン神父、ティボンと親交。42年、アメリカに亡命したが、自由フランス政府で働くべくロンドンに渡り、客死。著書に『神を待ちのぞむ』『根をもつこと』などがある。

田辺保(たなべ・たもつ)
1930年生まれ。現在、神戸海星女子学院大学教授。専攻、フランス文学。

カバーデザイン 渡辺千尋

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奥付

重力と恩寵
一九九五年十二月七日第一刷発行
一九九七年五月二十日第三刷発行

著者 シモーヌ・ヴェイユ
訳者 田辺保(たなべ・たもつ)
発行者 柏原成光
発行所 株式会社筑摩書房
ISBN 4-480-08242-5 C0110

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