2006年11月30日 (木)

『新古代学の視点—「かたち」から考える日本の「こころ」』(辰巳和弘/小学館)

『新古代学の視点—「かたち」から考える日本の「こころ」』(辰巳和弘/小学館)

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目次

はじめに……8

第一章「み坂」に立つ存在……11

一、異郷との通い路……12
二、出雲の「み坂」……17
三、「み坂に」現れる王……22
四、甕を据える祀り……26

第二章聖なる水の湧く処……29

一、古代「井の国」……30
二、聖井に顕現する女……36
三、各地の御井伝承……44
四、豪族居館における井泉の祭儀……51
五、形象埴輪と水の祭儀……57
六、水辺の会集……65

第三章「きざはし」を昇る存在
   出雲大社の巨大神殿を考える……69

一、ベール脱ぐ伝説の神殿……70
二、出雲大社論争史……82
三、論争の新展開……86
四、高殿のシンボリズム……89
五、「きざはし」のシンボリズム……93

第四章天香山とと埴安の伝承……101

一、天香山の埴土の呪力……102
二、異界の埴土……105
三、天香三と埴安天香109
四、カグツチ神とハニヤス神……112
五、増幅される天香山の聖性……115

第五章古墳壁画のこころ……119

一、装飾古墳の流れ……120
 (1)石棺の装飾や壁画……120
 (2)石障の壁画……123
 (3)石屋形の壁画……124
 (4)横穴式石室の壁画……125
 (5)横穴の壁画……128
二、古墳壁画の主題……130
 (1)「他界の王宮」とその護り……131
 (2)魂振りの呪儀……134
 (3)他界への旅立ち……138

第六章勾玉、そのシンボリズム……143

一、弥生時代における仙薬の服用……144
二、魂の在りか……149
三、勾玉の呪力……153
四、中国文化の摂取と倭化……159

第七章矢の呪力……163

一、墓室に立つ矢(1)……164
二、墓室に立つ矢(2)……166
三、木棺・石棺直葬にかかる矢の副葬……171
四、前中紀古墳にみる矢の副葬……175
五、矢の象徴性……182

第八章魂呼びの古代民俗……189

一、領巾振りの呪術……190
二、袖振りの呪術……195
三、袖振りを溯る……204

第九章古代のかたち、日本のこころ……209

一、壷形の宇宙……211
二、「他界の王宮」と舟葬観念……219
三、黄泉国訪問神話と喪葬儀礼……226
四、各地の洞穴葬……231

あとがき……236

主な参考文献……238
挿図出典一覧……241

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カバー表

古代人が神の領域との接点としたのは?
通い路をいかに観念し、神話へと昇華させたのか?
古墳を幾重にも結界する壷形、円筒埴輪、そして高殿形埴輪の仕掛けの意味は?
古墳はこの世に創出された他界のマツリゴト空間なのか?
考古資料から古代のこころを掴み取る!!

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カバー折り返し

辰巳和弘(たつみ・かずひろ)
1946年大阪府生まれ。
1971年同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。
日本古代史、考古学専攻。静岡での高校教員を経て、現在同志社大学教授。
主な著書に『日本の古代遺跡I(静岡)』(保育社)、
『高殿の古代学』『埴輪と絵画の古代学』『風土記の考古学』『古墳の思想』(以上、白水社)、
『「黄泉の国」の考古学』(講談社現代新書)、『考古資料大観』(小学館)など多数。

カバー図版
(表)「盾持人埴輪」
奈良・羽子田一号墳、田原本町教育委員会蔵
(裏)「壷形の他界空間」
奈良・箸墓古墳

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「前方後円墳」ではなく「壷形墳」とすべきである。
独自の世界、理論をもつ著者が、遺跡・遺物の「かたち」から、日本人の思想の原点「こころ」を新しい視点で問い直す!!

古代人の心の宇宙へご招待します!!

円丘を下に、撥形の墳丘を上にして、この墓のかたちを上から眺めたなら、それを壺とみなすことは容易である。東王父が棲む東海の三神山は壷形に観念されていた。(中略)壺の中にユートピアがあるとする観念である。古代人は永遠の来世を現世に創出したのである。「前方後円墳」という従来の呼称は、「壷形墳」とでもすべきである。(第九章より)

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奥付

●デザイン……
 佐村憲一(ナンバーワン・デザイン・オフィス)
●地図作成……
 蓬生雄司
●写真撮影……
 辰巳和弘
 片岡正人(p234)
●校正……
 小学館クオリティセンター
 小学館クリエイティブ
●編集協力……
 有川未歩
●編集……
 細山正人(小学館)

神古代の視点
「かたち」から考える日本の「こころ」

二〇〇六年四月一〇日 初版第一刷発行

著者……辰巳和弘
発行者……柳町敬直
発行所……株式会社小学館
印刷所……図書印刷株式会社
本文DTP……株式会社吉野工房
製本所……株式会社若林製本工場

ISBN 4-09-626134-3

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