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2007年4月16日 (月)

奇想の図譜

  『奇想の図譜』(辻惟雄/ちくま学芸文庫)を読み終えた。本書に先立つ名著『奇想の系譜』で立ち上げた江戸時代の画家における“奇想”の視点をさらに拡大・発展させて、『奇想の図譜』では“奇想”を日本美術全般におけるそもそもの発想の大きな源泉であると位置づけている。
  そのことが端的に示されているのが第三章「かざり」の奇想で、“風流”の歴史を追いながら、縄文土器から祭りの山車、変わり兜まで、いかに日本人が「かざる」ことに邁進したかが、豊富な図版をもって生き生きと語られている。
  この本は、日本美術はけっしてわび、さび、枯れたもの、禅的なものだけでは語れない、もっともっと奇妙でくったくのない、目を見張るような遊びと生命力に満ちあふれたものである、ということを実感させてくれた。なんだか出光美術館へ行って仙崖の作品に会いたくなってしまった。

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