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2008年7月30日 (水)

「最後の誕生日」「鼻の欄」(タカスギシンタロ)

 「最後の誕生日」と「鼻の欄」については、長さで選びました。ここまで、ひかるこさんの作品以外は、やや長めのものが集まってしまっていたので、紙面が黒っぽくなるのを防ぐ意味で、短い作品を載せる必要があったのです。
 「セレクト14」コーナーにやや長めの作品が多くなってしまったのは、分かりやすさを重視したせいもあるかも知れません。超短編は、作品の重要な部分を読み手の創造力にゆだねる場合が多々ありますが、それも度がすぎると「わけが分からない」ということになってしまいます。それを恐れて、今回は超短編的な“とぶ”感覚を残しつつも比較的理性でも理解できる作品を多めに集めてみました。とはいえ、ぼくの「鼻の欄」を読んで、ぞっとしてくれる人もあれば、「で、どうしたの?」で終わってしまう人もいると思います。
 超短編は「意味が分からない」「わけが分からない」「で、どうしたの?」という意見はもう何回聞いたか知れません。とくに十年くらい前は、そういう反応がほとんどでした。五、六年前にさる出版社の編集に読んでいただいたときも「わけが分からない」「さっと読んで意味が分かるものでなきゃダメだ」「いったいこれを何部売りたいの?」「こんなものウチ出だす必要がない」などとこっぴどくやられました。もっとも、商売である以上売れなければ意味がないわけで、これはこれで的を射た意見だったと今では思えます。この出版社に対しては超短編の名誉挽回をしたかったのですが、近ごろ倒産されたみたいで残念です。
 ところが最近、漏れ聞こえてくる「超短編の世界」の評判に耳をすませると、案外、好意的なものが多くておどろきます。たまにWebで「わけが分からない」という反応を見かけると、むしろほっとしてしまうほどです。「てのひら怪談」「ひとにぎりの異形」などが出版された影響もあるのでしょうか、以前ほどの拒絶反応は、ないわけではありませんが、理解者も少しずつ増えてるいとう実感があります。チョータンペンはまだまだこれからの文芸運動ですが、もっともっと読み手も書き手も増えるように、がんばりたいと思います。

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