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2008年12月14日 (日)

第28回西荻ブックマーク

  第28回西荻ブックマークの日。まずは1時に松本楽志と待ち合わせて、おいしいおそば屋さんへ連れて行ってもらった。あまりに寒いので、温かい鴨南蛮をいただいた。酒を飲みたくなる衝動を抑えてそえさんが待つはずの駅前に向かったのだが……。
  そこそこ大きなトラブルがあったにもかかわらず、全く気にしない超短編作家たち。一方そえさんはかなりパニクっている様子です。しかし災い転じて福となるといいますか、結果的にリハーサルを本会場でできることとなりました。そえさんの強運を垣間見る思いです。
  いよいよ本番。第一部超短編トークショーは楽志、ぼく、そして佐藤弓生さんの鼎談の形をとって行われました。ぼくは適当に思いついたことをしゃべるだけで両脇のおふたりがより深みのある話に持っていってくれるので、楽をさせていただきました。ご両人ともアカデミックかつ理論武装もできているので、かっこいいなあ。トークショー内容は、そもそも超短編とはなんだろうということや、500文字の物語世界はほかの掌編文学と比べてどんな特徴があるのか、またそのポータビリティの良さから広がる文学としての可能性などについて語られました。
  第二部の前半は超短編作家たちによる朗読。今回は五十嵐彪太さんをトップバッターにさせていただきました。ここぞというときに一発度胸があると思ったからです。期待通り、ひょーたんは堂々とした朗読で、しかも『足の裏の世界』では笑いまでとって、みごとに会場を暖めてくれました。ほんとは緊張していたんだろうけどね。
  おつぎは圓眞美(マンジュ)さん。このひとは声の表現力があって朗読がうまい。しかもエロい。そんなわけで『十字路』の「おしっこ」で一気にお客さんを朗読世界に引き込んでいただきました。
  赤井都さんの『手紙』は豆本を開くところからすでに朗読が始まっています。豆本を出し入れする行為自体が作品の一部となっていて、演劇的な効果を上げていたように思います。
  松本楽志で良かったのは『未来妖怪』(異形コレクション)掲載作の『コワイロ』。声の作用でコワイロの存在感がぐっとせまってくる、良い朗読でした。
  やまなかしほは朗読作品を急遽変更したいということで、リハーサルの間にしこしこと作品を「書いて」いました。やまなか作はオノマトペが効いていて、聞いていてとても楽しい。
  そして第二部前半のいちばんの聞きどころ、いよいよ佐藤弓生さんの登場です。パーソナルな内容のため、活字にできないという朗読を体験できたお客様は幸運だったと思います。さすがは前半のトリです。
  さて、第二部後半へのつなぎとして登場したのが今回色物の役割を演じるタカスギシンタロとシライシケンさん。健さんのベースをバックにぼくが読んだのは、おみくじ超短編のなかから『綱渡り』『胡桃割り人形』『開花』の三本。大凶を引いてしまったお客さん、ごめんなさい。
  第二部後半はついにアトリエ超短編の受賞作発表です。受賞作品は以下の通りです。

【大賞】「タモドキの恋」ハカウチマリ
 佳作 「夜想曲炎上」はやみかつとし
    「消灯」砂場
迫水由季賞 「秋の指」岸野那美
山下昇平賞 「夜をひさぐ」金子みづは
佐藤弓生賞 「燭手の一族」中島晴 (なかじまはる)

  というわけで、受賞されたみなさま、おめでとうございます。受賞者には山下昇平氏作の記念トロフィーが贈呈されました。いっそ大賞は「該当作なし」にしてトロフィーをもらってしまえばよかったという、悪の心が頭をもたげた一瞬です。
  迫水さんによるごほうびの朗読は「タモドキの恋」「秋の指」「燭手の一族」の三本でした。迫水さんは作品をずいぶん読み込んでいらっしゃったに違いありません。テキストを目で追わなくても、内容が静かに心の中に入ってきます。ぼくも作品を迫水さんに読んでほしかった。うらやましい……。
  そんなわけであっという間の2時間でした。すばらしい文学イベントだったと思います。
  打ち上げではみなさまから結婚祝いの寄せ書きをいただき、さらに筆のプレゼントまで頂戴して、おひげは感激です。

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コメント

ご無沙汰しています。ご結婚されたとのこと、遅ればせながら、おめでとうございます。
ところで、昨日、知人の中島晴さんと忘年会でご一緒したら、なんと超短編で入賞したとのこと。世の中狭いです。

14日はおつかれさまでした。
そしてありがとうございました。
僕のあたふたぶりは各所で知られていますねw

タカスギさんの独特の声と語りと演出が、なんともいえないとぼけたテンションで、場の雰囲気をよくかもしてくれていました。

ありがとうございました。

> kogaさま

打ち上げの席で結婚祝いの筆をいただいたので、スノーくん→ kogaさんとちょうど連想していたところでした。
それにしてもなんと、中島晴さんとお知り合いだとは……。
ほんと世の中狭いですね。
ぼくの知り合いにもワヤンをやってるひとがいるかもしれませんね。

> そえさん

西荻ブックマークのスタッフは本当に優秀で、出演者一同、きもちよく朗読できたと思います。おかげでお客様にも喜んでいただけたようでうれしいです。
すばらしいイベントをありがとうございました!

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