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2011年4月19日 (火)

「牛」の超短編いくつか

  ベコカフェのイベントで募集する超短編は、本文中に「牛」という字を用いるのがルール。イベント告知のページに参考作品を載せていただきましたが、500文字以内であるというほかにルールなんてないので、どんなのでもいいのです。お気楽にどうぞ! 詳しい情報はコチラ

  牛の超短編を他にもいくつか書いたので、せっかくだから載せておきます。参考にしてください。


『コップの外の水を飲む方法』

 私はコップの水を飲み干して言った。
「コップの中の水を飲むのは簡単だ。だがコップの外の水を飲むにはどうしたらいいと思う?」
「知らないよ」
 牛は興味ないとばかりに頭を垂れ、泉の水を飲み始めた。
「こうするのさ」
 コップをそっと泉に浮かべた。


『暗闇にいるもの』

 月の光もない真っ暗な夜だった。だが透視者には何かが見えるらしい。
「おお、まるで暗闇にツノをつけたような大きな大きな黒牛の背中の上に、これまた暗闇にヘタをつけたような大きな大きなナスが載っている」
 一同感心して闇に目をこらした。もちろん何も見えなかったが。
 夜が明けて、透視者の言ったことが間違いだとわかり、一同落胆した。なんだ、ナスと牛が逆じゃないか。


『天国への接線』

 牛は一本の道を歩いていた。どこまでも続くその道は、地球をぐるりと一周しているという噂だ。牛はその道をぐるぐると、すでに地球を何周もしているのだという。まっすぐな道をどこまでも進めば、天国に行けると誰かに教わったのだった。
 天国に行ける? そう、その通り。いや、違う。
 もしその道が本当にまっすぐなら、最初の一歩ですでに浮いてる。

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