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2012年9月

2012年9月 2日 (日)

目立て屋(落語イベント参考作品)

    目立て屋  タカスギシンタロ

 お得意さんの家で仕事を終えると、おかみさんが「困っている家があるから行ってあげて」と言う。そいつはありがたいとさっそく出向いた。ところが話を聞くと、入れ歯の修理がしたいのだという。そいつは商売違いだと帰ろうとしたら、臼の目立て屋で良いのだと。何のことか分からず家へ入ると、亭主が畳の上に正座をしていた。この亭主、目、鼻、まではいたって普通なのだが、口が臼だった。
 さっそく入れ歯の修理を始めたよ。まずは上の臼を持ち上げて、床へどすん、てわけにはいかない。なにしろ頭がのってるからね。座布団を何枚か重ねてくり抜いたものへ、ひっくり返してそうっと置くんだ。そうしておいてたがねと金槌でカンカンカンと仕事を始めたよ。上の臼の次は下の臼だ。溝は普通の臼とは違って、挽いたものが真ん中の穴へ落ちる仕組みになっているね。穴っていうのはまあ、胃袋に通じる穴だよ。さすがはご亭主江戸っ子だ。溝に蕎麦の実が詰まってらあ。
 仕事を終えて帰ろうとすると、ご主人は戸口まで出てきて深々と頭を下げたよ。すると危ない、と思う間もなく頭が落っこちた。しかしさすがは女房、身を挺して旦那の頭を受け止めたね。出来た女房だって? よく言うだろ「亭主は達者で臼が良い」。(臼の目立て屋)


※落語のイベントということで、上記参考作品は小咄のようなものにしてみましたが、もちろん皆さんお送りいただく作品に落語っぽいサゲはなくてかまいません。普通の超短編でけっこうですので、ご投稿よろしくお願いいたします。

【募集】超短編「今なくなった江戸の商売」しめ切りのびました!

  □10月27日のイベントで使用する超短編を募集します。

【募集】超短編「今なくなった江戸の商売」

・今では見られなくなった江戸の商売を題材に、超短編を書いてください。舞台は江戸時代でなくてもかまいません。鯉朝師は足力(そくりき=足踏み按摩師)の例をあげていました。もちろん架空の商売でもオッケー。
・文字数が500文字以内であればタイトル、内容は自由。
・応募作品は【落語超短編】の件名で、タカスギシンタロまでメールでお送りください。「筆名」「タイトル」「本文」「題材にした江戸の商売」の記述をお忘れなく。
  タカスギシンタロメール kotorinokyuden01@mac.com
・しめ切り 2012年10月8日(月)
・選考はタカスギシンタロが中心となって行います。
・優秀作品は10月27日のイベントで発表します。
・原稿料は出ません(すみません)が、優秀作品執筆者には作品をまとめた冊子をさしあげます。

  たくさんのご応募をお待ちしております。

参考作品→目立て屋

【イベント】瀧川鯉朝師が語る「人生焼け太り創作術」

  イベントのお知らせです。今回は瀧川鯉朝師匠をお迎えして、落語と超短編のコラボレーションが実現しました。
  新作落語の興隆がめざましい昨今、ハイブロウでマニアックな新作で定評のある瀧川鯉朝師の、その落語創作の方法を存分にお話しいただきます。とんとんとテンポを重視する落語の創作術は、短い文章を書く人にはきっと良いヒントになることと思います。ちなみにタイトルの「人生焼け太り」とは鯉朝師が敬愛する西原理恵子氏の言葉だとか。

□□瀧川鯉朝師が語る「転んでもただは起きない "人生焼け太り"創作術」(超短編マッチ箱落語会)

□開催日:2012年10月27日(土)
□時間 :18時30分開演(18時15分開場 20時30分終演予定)
□会場 :『銀盛会館』東京都杉並区西荻南2丁目18−4(最寄り駅は西荻窪)地図
□入場料:1500円
□ゲスト:瀧川鯉朝
□内容 :
    第1部 募集超短編の優秀作品発表
    第2部 落語一席(古典ではなく新作落語を予定)
     休憩 鯉昇一門写真集の販売もあります。
    第3部 鯉朝師による「人生焼け太り創作術」(聞き手タカスギシンタロほか)

□予約 :ご予約ご希望の方は、件名を「落語イベント予約」としたメールをタカスギシンタロまでお送りください。メール本文に、お名前、参加人数、メールアドレスをお忘れなく。定員は25名です。

  タカスギシンタロメール kotorinokyuden01@mac.com(お問い合わせの方もどうぞ)

以上、よろしくお願いいたします。

※キャンセルについて:当日のキャンセルでもキャンセル料はいただきませんが、キャンセルの場合は、なるべく早くお知らせください。

※会場について:会場は建物2階です。階段が急なため、車椅子では入場できません。足が不自由な方は階段下でスタッフを呼んでください。また、トイレはございますが、落語口演中は使用できません。西荻窪駅であらかじめ済ませておくことをお勧めします。

※超短編作品募集:くわしい募集要項はコチラ

※瀧川鯉朝師匠の落語芸術協会プロフィールページはコチラ

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